①急性扁桃炎

高い熱と、のどの痛みが特徴です。扁桃は赤くはれて、表面に白いぶつぶつ(膿栓)がつきます。

のどの入り口の左右にあって、クルミのような形をしたリンパ組織で口蓋扁桃といいます。扁桃は5歳以下の子どもでは免疫という大切な役割をもっていると考えられているので、単に扁桃が大きいからという理由だけでは、すぐに手術で取ってしまうことはありません。しかし、食事がとりにくいほど大きかったり、高熱を年に数回以上繰り返したり、鼻炎や中耳炎がなかなか治らなかったり、睡眠時の呼吸障害がひどいなどの症状が出る場合には、口蓋扁桃をアデノイドと一緒に切除したほうが良いことも考えられ上位の病院に紹介いたします。

②アデノイド(咽頭扁桃) 上咽頭炎

アデノイド(咽頭扁桃)は「鼻の奥の突き当たり、口蓋垂の裏側で、のどの一番上」にあります。この場所は上咽頭(鼻咽腔)というところで、口を開けただけでは見えません。ですので鼻咽腔ファイバースコープ(内視鏡)検査あるいはレントゲンを撮って確認することになります。口を開けて呼吸していることが多く、特に子どもではアデノイド顔貌といわれる特有の顔つきになり、歯並びも悪くなります。虫歯のなりやすさにもつながります。

副鼻腔炎や中耳炎も併発していることがよくあります。睡眠時無呼吸症候群の患児では身体発育や学業成績などにも悪影響を及ぼします。

アデノイド(咽頭扁桃)は5,6歳で一番大きくなり、その後は小さくなっていきます。しかし乳幼児期であっても鼻や耳に悪い影響が出て難治性の滲出性中耳炎や慢性の鼻副鼻腔炎の原因になっているときや、閉塞性睡眠時無呼吸症やイビキの原因になっているときにはアデノイド切除手術を必要と考える場合があります。

③いびき

これは子どもも大人も気をつけなければいけない状態です。

鼻・口の入り口から声を出す声帯までの空気の通り道を上気道といいます。睡眠中に上気道のどこかが狭くなることがあり、そのための異常な騒音がいびきです。

いびきの原因がどこにあるのか調べていく必要があります。いびきをかくのは鼻づまり(鼻炎・副鼻腔炎)があるか、アデノイド(咽頭扁桃)や扁桃(口蓋扁桃)がはれていることも原因です。また体格にも関係してきます。肥満傾向にある場合、また舌が大きい、顎が小さいなども関係してきます。

睡眠の質にも関係してきますのでご相談ください。

成人で慢性的な鼻炎が原因の場合、鼻の治療をするだけでいびきの改善がみられる場合があります。

④口内炎

ずっと治らない口内炎、治まらない口の中の違和感、何科に相談したらよいのかお悩みの方は、
まず耳鼻咽喉科の受診をお勧めしています。

口内炎で病院までは、と思ってしまいがちです。しかし口内炎の原因として貧血など身体の不調からくる場合もあります。「がん」の否定も必要です。

一度受診して、なぜできるのか、治療はできるのか?知ることは大切です。口腔内は耳鼻咽喉科と歯科との境界領域です。必要があれば歯科受診も勧めます。これからの予防にもなり、口内炎をきっかけに、日々の生活や習慣の大切さをあらためて知ることもできます。

⑤痰

耳鼻咽喉科疾患で痰の原因となるものも非常に多いです。鼻炎・副鼻腔炎(ちくのう)からくる場合、扁桃炎・咽頭炎・喉頭炎からくる場合と多彩です。慢性上咽頭炎から後鼻漏(鼻水がのどに落ちる)を痰として症状が出る場合がありますし、しつこい咳の原因にもなります。

直接診察することにより、必要があれば呼吸器内科や上位の病院と連携をとっていきます。

⑥かすれ声

声がかすれる、声が出にくい、声が出ないなど。

多くは風邪からくる症状であったり、大声を出しすぎてしまうことであったりと、原因によって対症が違います。直接ファイバーで声帯をみることにより声帯ポリープ・声帯結節など器質的疾患がないかどうかも確認で行きます。

声帯は声帯筋という筋肉でできています。大声で長くしゃべっていたり、歌を歌う機会が多い方、教師であるなど声を使うことが多い職業で声帯を痛めてしまうこともあります。早めに対症しましょう。