漢方治療
主に院長が診療・処方いたします。
漢方治療の特徴
当院では、めまいや耳鳴り、後鼻漏、喉の違和感など西洋医学だけでは対応が難しい症状に対し、自然治癒力を高める漢方治療を提供しています。まず、西洋医学的な診断で問題がないことを確認し、その上で漢方薬を処方します。患者さん一人ひとりの状態に合わせ、漢方薬のみ、または西洋薬と併用する治療を行います。
自然に症状を緩和する「漢方薬」
東洋医学、漢方では、「未病」という明確な病気ではないが体調がすぐれない状態を改善することを重視します。西洋医学は対症療法に重点を置く一方、漢方薬は予防的な治療を行います。
耳鼻咽喉科領域では扁桃腺炎や頭痛、片頭痛に伴うめまいなどに対応します。痛みを消すのではなく、症状が起きにくいよう体質改善を図ります。
また、めまいや頭痛では鎮痛剤は最低限にし、体全体の調子を整えることを重視します。身体の血液や水分の停滞が筋肉の凝り固まりを引き起こし、冷え性やほてりなども個人によって異なります。また、緊張状態が続く自律神経系の乱れも症状を引き起こします。
受診時にはまず現状を改善し、その後「繰り返さないようにする」ために漢方薬の継続を勧めることが多いです。
漢方治療のまとめ
漢方治療は、患者一人ひとりの個別の治癒力を高め、治療効果を引き出す選択肢です。健康保険が適用される医療用漢方製剤を使用し、症状に応じた最適な処方を行います。耳鼻咽喉科処置や西洋医学と併用することで、さらに効果を高めることができます。興味のある方はぜひご相談ください。
Q&A
- 漢方薬は長く飲まないと効果がないのですか?
- 漢方薬には風邪や胃腸炎、めまい、頭痛、筋肉痛などに即効性があるものもあります。慢性症状の場合は、数週間から数ヶ月の服用で良い変化が見られることが多く、継続することで症状が治まることもあります。
- 漢方薬には副作用はないのですか?
- 漢方薬にも副作用がありますが、頻度は少なく、比較的安全なものが多いです。具体的には、甘草を含む薬で高血圧や浮腫、黄ごんを含む薬で肝障害や間質性肺炎が報告されています。副作用の早期発見に努め、発生時は内服を中止し適切に対処します。
- 漢方薬は食前に飲まないと効果がないのですか?
- 一般的には食前や食間の空腹時に飲む方が効果的ですが、食後に飲んでも問題ありません。胃腸が弱い方は食後に飲むことをお勧めします。
- 処方された漢方薬の説明書が症状と違うのですが?
- 漢方薬は同じ症状でも体質により異なる薬が処方されることがあります。例えば、頭痛の患者でも冷え症の頭痛と暑がりの頭痛では処方が異なります。漢方では全体の調子を良くすることで症状を軽減する治療体系を取っているため、説明書きが症状と異なる場合があります。疑問点があれば遠慮なく質問してください。